新得共働学舎

北海道・十勝平野の西の玄関、新得町。この町の通称"牛乳山"と呼ばれる山の麓に農場はあります。チーズの生産で脚光を浴び「共働学舎新得農場」の名で知られるようにもなりました。

設立年月

1978年

代表

宮嶋 望

所在地

〒081-0038
北海道上川郡新得町字新得 9-1
TEL 0156-69-5600
FAX 0156-64-6162

新得共働学舎は、野菜や米、蕎麦を育て、牛・豚・鶏など様々な動物たちと暮らしてチーズも造る農場です。羊の毛を紡いだ織物や、石鹸やローソクも手作りしています。
農場内カフェのウェブサイトにて、造った品の販売もしています。

新得町から与えられた大きな可能性
1978年。放牧地の上から見渡す十勝平野、日高山脈の山々を眺めながら「新得共働学舎」は始まりました。
多くの人は以前、「ひきこもり」「不登校児」「障害者」「非行少年」などと呼ばれ、悩みを抱えてやって来ました。今では、自ら考え、汗を汗を流し、失敗もしながら皆の生活を成り立たせようと、自分の出来ることに取り組むという、ごく普通な生き方を愉しんでいます。
日々難題を解決しながら暮らす農場生活はきっと何か役目を見つけられます。

より多くの人が協力できる生活・生産体制
どんな人にでも活動の可能性が見つけらよう、随所に仕事の場所を作ってきました。一見、非効率的に見えますが、食べ物をつくる農場として、「生けるものが持つ生命力」という エネルギーを「効率的な機械」を使うことで劣化させてしまう事を防ぐ形となりました。その結果、自分達の生活を成り立たせるために生産しているチーズが、品質の面で世界のトップレベルに認められるようになりました。

原料から手作りのナチュラルチーズ
十勝平野を望む日高山脈には、北の端へと繋がる水脈があります。私たちはその水脈を持つ新得町の牛乳山で、その風土を活かし美味しさを追求したもの造りをするため、牛飼いからチーズ造りまでを一貫して行っています。すべてはチーズをおいしく造るために、自然のリズムにあわせ、生き物の命が熟す時間に合わせて人は手をかし、工夫していきます。その土地に生きる生き物の息づかいに耳を傾けたとき、生き物たちは「おいしさ」を作り出し、手渡してくれます。

新得共働学舎の放牧風景
新得共働学舎の熟成チーズ反転作業

暮らしと仕事

北海道・十勝平野の西の玄関、新得町。この町の通称”牛乳山”と呼ばれる山のふもとに、共働学舎新得農場があります。身体が不自由だったり、精神的に安心できなかったりで一般の学校や会社に行かなかった人、行きたくない人、牛が飼いたくてやってきた人など、さまざまな人が色々な理由でここに集まってきています。

農場の生活には、誰でも何かできることがあります。野菜作り、牛と豚、鶏をはじめ動物たちの世話、ケーキなどの農産加工、搾ったミルクからはチーズを作り、家や牛舎も自分たちで作ります。こうしたさまざまな仕事から自ら選び共に働き、経済的にも精神的にも自立できるよう、互いに支えあって暮らしています。人も自然もつながって、誰もがのびのびと生きられる豊かな暮らしを目指しています。

交流センター「ミンタル」
「ミンタル」では販売、飲食等のスペースの他に、チーズ造り・パン&バター造りの体験も出来るようになっています。
交流の場所であり、共働学舎新得農場の生活・考え方・作品がより広い範囲の人々に接し、表現していける場所となって欲しいと願っています。
“ミンタル”とはアイヌ語で「広場・人の行き交う場所」という意味です。『神々の遊ぶ庭』という意味で”カムイ・ミンタル”という言葉もあります。日本語でいえばイヤシロチ、エネルギーの高い気持ち良い場所などの意味になります。

新得共働学舎 ミンタル
新得共働学舎 カリンパニ